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「もう、いいだろ?」
「…なに、が?」
「気がすんだんじゃねーの、もう。」
「…なに、に?」
「帰って来いよ。」
「…どこ、へ?」
「Rescue Wings、お前のシェルターにだよ。」
あの場所は、そう、こりすちゃん先輩が作ったシェルター。
『迷ってる子の、ホームになればいいなって作ったんだわ。』
そう言って、笑っていた、小さな先輩。
途方もなく彷徨っていたちゃこを、なかば強引にだったけど
師匠とこりすちゃん先輩が、迎え入れてくれた。
「ちゃこね、ずっとほんとに、こりすちゃん先輩が羨ましかった。
こりすちゃん先輩に…なりたかった。」
「里栖は、お前みてーになりたいっつってたぞ。」
「それはそれは……隣の芝生はアオイですね。」
「そんなもんだろ、俺様は里栖のオヤジさんみてーになりたいしなー。」
「そうすると、こりすちゃん先輩は彼女じゃなくて娘になっちゃいますよ?」
「お前だって、里栖になったら俺様が彼氏だぞ。」
「…ふふ。」
やっと笑ったなって、師匠は何度も頭を撫でてくれた。
なんだか懐かしい感じがして、涙が出た。
幸せなフリをしていれば、いつかまた本当に幸せになれる。
そんなことを、まだ、信じている。
「なー帰ってこいってー、エロいリーマンとか幼女ハンターがいるぜ?」
「…うん…。」
「今ならオヤジさんの自衛隊軍服DE任務遂行中写真もついてくる!」
「!!!!!!!!!!!!!!!」
「…なに、が?」
「気がすんだんじゃねーの、もう。」
「…なに、に?」
「帰って来いよ。」
「…どこ、へ?」
「Rescue Wings、お前のシェルターにだよ。」
あの場所は、そう、こりすちゃん先輩が作ったシェルター。
『迷ってる子の、ホームになればいいなって作ったんだわ。』
そう言って、笑っていた、小さな先輩。
途方もなく彷徨っていたちゃこを、なかば強引にだったけど
師匠とこりすちゃん先輩が、迎え入れてくれた。
「ちゃこね、ずっとほんとに、こりすちゃん先輩が羨ましかった。
こりすちゃん先輩に…なりたかった。」
「里栖は、お前みてーになりたいっつってたぞ。」
「それはそれは……隣の芝生はアオイですね。」
「そんなもんだろ、俺様は里栖のオヤジさんみてーになりたいしなー。」
「そうすると、こりすちゃん先輩は彼女じゃなくて娘になっちゃいますよ?」
「お前だって、里栖になったら俺様が彼氏だぞ。」
「…ふふ。」
やっと笑ったなって、師匠は何度も頭を撫でてくれた。
なんだか懐かしい感じがして、涙が出た。
幸せなフリをしていれば、いつかまた本当に幸せになれる。
そんなことを、まだ、信じている。
「なー帰ってこいってー、エロいリーマンとか幼女ハンターがいるぜ?」
「…うん…。」
「今ならオヤジさんの自衛隊軍服DE任務遂行中写真もついてくる!」
「!!!!!!!!!!!!!!!」
先生に、夢はなんですかって、卒業後の進路とか聞かれたけど
ちゃこそんなもの、わかんないの。
無趣味なちゃこに、特別やりたいことなんてなんにもない。
ムカシ夢見てた、可愛いお嫁さんには、もう…なれない。
ちゃこが今なりたいのは、やっぱり空気。
前に師匠に聞かれた時の答えと、イッショ。変わってない。
誰にも迷惑かけず、邪魔にならず、ひっそりとそこに
側にいられる空気になりたい。
いつか消えてしまっても、誰も泣かない存在に
誰も傷つけないヒトに、ちゃこは、なりたい。なりたい。
「慶おにぃちゃん……ちゃこ、ねむい。だっこしてて…。」
息遣いも、心臓の音も、なにも聞こえない慶おにぃちゃんの腕の中は
せつなくて、あったかくて、とてもシアワセ。
ちゃこそんなもの、わかんないの。
無趣味なちゃこに、特別やりたいことなんてなんにもない。
ムカシ夢見てた、可愛いお嫁さんには、もう…なれない。
ちゃこが今なりたいのは、やっぱり空気。
前に師匠に聞かれた時の答えと、イッショ。変わってない。
誰にも迷惑かけず、邪魔にならず、ひっそりとそこに
側にいられる空気になりたい。
いつか消えてしまっても、誰も泣かない存在に
誰も傷つけないヒトに、ちゃこは、なりたい。なりたい。
「慶おにぃちゃん……ちゃこ、ねむい。だっこしてて…。」
息遣いも、心臓の音も、なにも聞こえない慶おにぃちゃんの腕の中は
せつなくて、あったかくて、とてもシアワセ。
あれから、ちゃこはズイブン臆病になってしまいました。
結局いつも、ノリとアホで上辺ばっかり繕って、つぎはぎだらけ。
もう新しい布がなくて、つぎはぐコトも…できない。
だってもう、あれから2度目の4月だから……。
結局いつも、ノリとアホで上辺ばっかり繕って、つぎはぎだらけ。
もう新しい布がなくて、つぎはぐコトも…できない。
だってもう、あれから2度目の4月だから……。
千夜呼はぼんやり、まだ明るい空に浮かぶ月を眺めていた。
『どうして どうして』
何度も心の中で呟きながら、虚ろな瞳で…。
あの日の想いは、言ノ葉は、決して偽りなんかじゃない。
ただそう…信じている。
哀しくも、記憶は己の意思に反し美化され、やがて風化してゆく。
だから千夜呼はずっと、それを受け入れようとせず
ひたすらに抵抗を続けてきた。
辛く苦しい思い出ほど、何度も思い返しては反芻を繰り返す。
そうして泣きながら、愛しいヒトの記憶と想い出を守り続けてきた。
けれども時が経つにつれ、反比例する様にどんどんと
思い出せなくなってゆくのは、『笑顔』。
それはあまりに残酷な、恋の続き…。
何が正しくて何が間違っていたのかなんて、もうどうでもよかった。
すべては今更、なのだ。
千夜呼の瞳は今、月よりも黄金色をしていた―――。
『どうして どうして』
何度も心の中で呟きながら、虚ろな瞳で…。
あの日の想いは、言ノ葉は、決して偽りなんかじゃない。
ただそう…信じている。
哀しくも、記憶は己の意思に反し美化され、やがて風化してゆく。
だから千夜呼はずっと、それを受け入れようとせず
ひたすらに抵抗を続けてきた。
辛く苦しい思い出ほど、何度も思い返しては反芻を繰り返す。
そうして泣きながら、愛しいヒトの記憶と想い出を守り続けてきた。
けれども時が経つにつれ、反比例する様にどんどんと
思い出せなくなってゆくのは、『笑顔』。
それはあまりに残酷な、恋の続き…。
何が正しくて何が間違っていたのかなんて、もうどうでもよかった。
すべては今更、なのだ。
千夜呼の瞳は今、月よりも黄金色をしていた―――。
御紹介
名前:
異空 千夜呼
生誕:
1991/11/11
過去録