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千夜呼は屋根の上で、月を見上げている。
傍らには、スカルサムライの慶。
春というにはあまりに冷たい風が、千夜呼の髪をさらう。

月を映した千夜呼の瞳は、黄金色に染まっていた。

「ね、慶おにぃちゃん。」
「――――。」

「ワタシのコト、否定しない?」
「――――。」

「ワタシのコト、許してくれる?」
「――――。」

「ワタシ、悪い子になってしまった?」
「――――。」

「ワタシ、もう慶おにぃちゃんがスキだった千夜呼じゃ
 なくなってしまった…?」


「ワタシのコト、まだ…スキでいてくれる?」


慶は千夜呼を抱きしめた。
そこには千夜呼の大好きな体温はなかったけれど
確かなぬくもりを感じる事が出来た。

千夜呼は息も出来なくなるほど、色んなものに怯えていた。
だけどいつだって胸を焦がすのは愛情と、微かな希望。


 この道が、正しくなどなくても、光など無くても
   ワタシ立っていなきゃいけないの、命が尽きるまで。
     だってそれがワタシに出来る、ただ一つの償いだから…。


「慶おにぃちゃん。」
「――――。」
「泣いてもいい……少しだけ。」


慶の腕に、苦しいほど力が込められた。
その腕の中、千夜呼は泣きながら、何度も呟いていた。
消え入りそうな声で、幸せになりたいよ、と……。

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御紹介
名前:
異空 千夜呼
生誕:
1991/11/11
御言葉
[09/19 BlackMan]
[09/02 香住]
[08/27 健斗]
[08/03 あー]
[08/01 香住]

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