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今日もバイトが終わる、一日が終わる。
重い足を引きずって、今日のねぐらに向かう。
でも足はいつの間にか、ゴーストタウンへ向いていた。

ヨンロク号、廃墟、ダレモイナイ。
見上げると満月が煌々と輝いていた。
満月を見ると、千夜呼は箱の中に閉じ込められている気になる。
この世界は箱の中で、あの満月に見えている部分は
実は箱の穴、出口なんじゃないのか。
月光は、向こうにある世界からもれている光のような気がする。

"出口"をじっと見上げる、食い入るようにじっと…。
届くはずのない出口に向かって手を伸ばす。
ザザッと視界にノイズが走る。
過去の記憶、広がる赤、誰かの笑顔、誰かの…。
何かで頭を殴られた跡のような眩暈。


月の光は、人を、狂わせる。




「…イグニッション。」

伸ばした手に、真白い鞭が握られた。
その時、急に肩を掴まれた。
ゆっくり振り返った先にあった顔。
誰、アナタ、誰?
忘れたい人?忘れたくない人?忘れちゃいけない人?
顔がよく見えないの、ねぇ、アナタ誰?

考えるのが面倒になって、ワタシは拒絶のコトバを発した。
誰か、はすぐに離れてくれた。



ふらつく足取りで、ヨンロク号の中へと向かう。
視界ゼロ、世界が歪んで見えない。
この先のことを、ワタシはよく覚えていない。

ただ、笑っていたこと以外は……。

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御紹介
名前:
異空 千夜呼
生誕:
1991/11/11
御言葉
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[08/27 健斗]
[08/03 あー]
[08/01 香住]

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