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色とりどりの花々が咲き誇る庭園。
池の水面は太陽の光を映しこみ、宝石の如くキラキラと煌めく。
その美しさはまるで、天国のよう…。

この場所で二人は、約束をしていた。
果たせなかった約束を、今こそ果たそうと。


約束の時間、タキシード姿のスカルサムライは東屋の前で
ひとり空を見上げていた。
生前に良くそうしていたように、青い青い空を……。


「慶おにぃちゃん…っ!」


死して尚、ひと時も忘れた事のなかった愛しい者の声を聞き
慶はゆっくりと振り返る。

視線の先には、いつの日か、来るべきその日の為に、彼女の為に
デザインしていたあの純白のウエディングドレスに身を包み
駆けて来る千夜呼の姿があった。

太陽よりも眩しい笑顔、慶はゆっくりと手を広げる。
その腕で、誰よりも愛しい少女を抱きしめる為に……。


二人きりの結婚式、参列者など、祝福する者など要らない。
なぜなら二人は今、この世界で一番幸せだったから…。

「やっと……やっと、ですね。」
「―――――。」
「色々ありました…ほんとに。」
「―――――。」
「やっぱり…ちゃこを 一人の女の子として、本当に必要として
 くれるのは…慶おにぃちゃんだけみたい…。」
「―――――。」

腕の中の千夜呼の頭を、優しく優しく撫でる。
体温のない手で、慈しむように何度も、何度も…。

「だいすき……だいすき慶おにぃちゃん…。」

『愛しているよ、千夜呼。』

千夜呼には確かにそう、聞こえた気がした。



嗚呼、ワタシの人生は、こんなにも素晴らしい。
ワタシの人生は、こんなにも美しい。


美しすぎる世界に、込み上げるのは幸せな気持ち。

そして、溢れるのは……宝石のような涙。

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御紹介
名前:
異空 千夜呼
生誕:
1991/11/11
御言葉
[09/19 BlackMan]
[09/02 香住]
[08/27 健斗]
[08/03 あー]
[08/01 香住]

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