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「離して……離しなさい虎太郎…っ。」
「そんな身体でどこ行く気だよ!血だらけじゃねーか!!」
「決まってるじゃない、フェンリルのトコロよ。」
「ふっざけんなアホ!死ぬ気かよ!」
「その時は、その時だわ。」
悔しい、憎い、苦しい、あんなのイヤ、こんなのイヤ。
こんなトコロに居たくない。
頭の中も目の前も真っ暗になる。
黒い感情に飲み込まれる、食い尽くされる。
ワタシがここにいるのは戦う能力を持っているから。
戦うために、ここにいる。
なら戦えなくなったワタシに、意味なんてあるの?
もうイヤ、ワタシ、ワタシこのままじゃ……………!!
気 が 狂 う
ドスン
鈍い衝撃。
「……………やって…………くれるじゃない………。」
腹部に虎太郎の拳があった。
「悪ぃな、怪我人に手荒なマネしたくなかったんだけどよ。」
「…………お…ぼえて………な……さい……………よ………。」
「ああ、覚えててやんよ。お前が生きてる限り、な。」
ニヤリと微笑む虎太郎に手を伸ばしたけれど、それは宙をかいた。
そしてワタシは、世界から遮断された…。
異空・千夜呼(魔弾術士×月のエアライダー)
第5ターン(9)向洋東公園:Battle10 において重傷
最高戦功点:49点 最高順位:2位
パートナー:無し
「そんな身体でどこ行く気だよ!血だらけじゃねーか!!」
「決まってるじゃない、フェンリルのトコロよ。」
「ふっざけんなアホ!死ぬ気かよ!」
「その時は、その時だわ。」
悔しい、憎い、苦しい、あんなのイヤ、こんなのイヤ。
こんなトコロに居たくない。
頭の中も目の前も真っ暗になる。
黒い感情に飲み込まれる、食い尽くされる。
ワタシがここにいるのは戦う能力を持っているから。
戦うために、ここにいる。
なら戦えなくなったワタシに、意味なんてあるの?
もうイヤ、ワタシ、ワタシこのままじゃ……………!!
気 が 狂 う
ドスン
鈍い衝撃。
「……………やって…………くれるじゃない………。」
腹部に虎太郎の拳があった。
「悪ぃな、怪我人に手荒なマネしたくなかったんだけどよ。」
「…………お…ぼえて………な……さい……………よ………。」
「ああ、覚えててやんよ。お前が生きてる限り、な。」
ニヤリと微笑む虎太郎に手を伸ばしたけれど、それは宙をかいた。
そしてワタシは、世界から遮断された…。
異空・千夜呼(魔弾術士×月のエアライダー)
第5ターン(9)向洋東公園:Battle10 において重傷
最高戦功点:49点 最高順位:2位
パートナー:無し
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できちゃった…みたいです。
チャコまだ借金残ってるのに、ご飯もろくに食べれないのに
電気もガスもしょっちゅう止められちゃうのに…?
子供を1人で育てるのって、一体いくらかかるんでしょか。
ああああああ、恐ろしくって計算できません!
きっと億単位でス……お、おおぉぉおお億ーーーー?!(気絶)
チャコまだ借金残ってるのに、ご飯もろくに食べれないのに
電気もガスもしょっちゅう止められちゃうのに…?
子供を1人で育てるのって、一体いくらかかるんでしょか。
ああああああ、恐ろしくって計算できません!
きっと億単位でス……お、おおぉぉおお億ーーーー?!(気絶)
二人、部屋でぼんやり。
最近よく真面目な顔で考え込んでいる師匠。
よっぽどなにか大事な事があるんでしょか。
チャコたちはこんな風に、お互い干渉せず同じ部屋にいることも多い。
いい意味で空気なのです。
暫く経って、突然肩を掴まれる。
「千夜呼、愛してるぜ。」
「…なんなんでスかいきなり。」
「お前には伝えとかねーとって思って。」
「はぁ…。」
元々師匠は気持ちをストレートに言う人。
これが愛の告白類じゃないのは百も承知。
「あー…いや、つまりよ…。」
「分かってるわ、何が言いたいのかくらい。」
虎太郎が真っ直ぐな視線をぶつけてくる。
橙の瞳、嗚呼…その瞳は大好きで大嫌いよ……。
「繋ぎとめたいんでしょ、ワタシを……この世に。」
「ああ…なぁ、これってエゴか?」
「…そうね。」
それは、ただひたすらに優しくて温かいエゴ。
「馬鹿ね、アナタは里栖の事だけ考えてればいいのよ。」
「んなわけいくかよ、アホ。」
ワタシは彼の瞳を、もうそれ以上見なかった。
決めているの、どうするか。
総ては地獄の…いえ、獄楽の沙汰次第。
サイハ、ナゲラレタ。
最近よく真面目な顔で考え込んでいる師匠。
よっぽどなにか大事な事があるんでしょか。
チャコたちはこんな風に、お互い干渉せず同じ部屋にいることも多い。
いい意味で空気なのです。
暫く経って、突然肩を掴まれる。
「千夜呼、愛してるぜ。」
「…なんなんでスかいきなり。」
「お前には伝えとかねーとって思って。」
「はぁ…。」
元々師匠は気持ちをストレートに言う人。
これが愛の告白類じゃないのは百も承知。
「あー…いや、つまりよ…。」
「分かってるわ、何が言いたいのかくらい。」
虎太郎が真っ直ぐな視線をぶつけてくる。
橙の瞳、嗚呼…その瞳は大好きで大嫌いよ……。
「繋ぎとめたいんでしょ、ワタシを……この世に。」
「ああ…なぁ、これってエゴか?」
「…そうね。」
それは、ただひたすらに優しくて温かいエゴ。
「馬鹿ね、アナタは里栖の事だけ考えてればいいのよ。」
「んなわけいくかよ、アホ。」
ワタシは彼の瞳を、もうそれ以上見なかった。
決めているの、どうするか。
総ては地獄の…いえ、獄楽の沙汰次第。
サイハ、ナゲラレタ。
また大きな戦いがあるのね。
とりあえず里栖と虎太郎は参戦するみたい。
虎太郎は里栖を守るために、側を離れない。
ワタシもそれを望んでる。
あの二人は、一緒にいたほうがいいの。
きっとそれはとても自然なことだから。
そして、ワタシが独りで戦うのも自然なこと。
ただ【獄楽逝】を振るうこの腕があればいい。
ワタシは独りがいい。
ワタシを守って誰かが傷つくのはイヤ。
慶お兄ちゃんみたいになってしまうのはもうイヤ。
それならば自分が傷つくほういい。
シンプルな方程式。
何も出来ない守られるだけのお姫様になんか、なりたくない。
戦って死んだら、それは最初からそう決まってたってこと。
生まれる前から、決まっていたこと。
必然なの、仕方ないの。
この世界は必然で出来ているんだから…。
とりあえず里栖と虎太郎は参戦するみたい。
虎太郎は里栖を守るために、側を離れない。
ワタシもそれを望んでる。
あの二人は、一緒にいたほうがいいの。
きっとそれはとても自然なことだから。
そして、ワタシが独りで戦うのも自然なこと。
ただ【獄楽逝】を振るうこの腕があればいい。
ワタシは独りがいい。
ワタシを守って誰かが傷つくのはイヤ。
慶お兄ちゃんみたいになってしまうのはもうイヤ。
それならば自分が傷つくほういい。
シンプルな方程式。
何も出来ない守られるだけのお姫様になんか、なりたくない。
戦って死んだら、それは最初からそう決まってたってこと。
生まれる前から、決まっていたこと。
必然なの、仕方ないの。
この世界は必然で出来ているんだから…。
ヨンロク号を出て、真っ暗闇を独り歩く。
時間は深夜。
町の灯はすっかり消え、ぽつぽつ立っている照明灯の明かりだけが
ワタシの道を照らす。
携帯を取り出し、数件しか登録されていないアドレス帖を開く。
くるくる回る親しい人たちの名前。
くるくる回り続ける親しい人たちの名前。
ボタンを押していた指を離す。
携帯のバックライトが、ぼんやり淋しく光っていた。
どこにもかけたりしない。
誰にもすがったりしない。
お荷物になるのはイヤ。
依存するのはイヤ。
弱い自分はイヤ。
だけどひとりは…もっとイヤ。
矛盾という鎖がからみついて苦しい。
淋しいのはアナタがいないから。
淋しいのはアナタに逢えないから。
淋しいのはアナタのぬくもりがないから。
淋しいのは、淋しいのは、いつだって……。
ぬくもりが欲しい。
ワタシがここに生きている事をワタシに教えて?
ワタシがここに生きていてもいいって事をワタシに教えて?
ワタシがこの世界に必要だって事をワタシに証明して?
お願い、早く。
ワタシがワタシを、殺してしまう前に……。
時間は深夜。
町の灯はすっかり消え、ぽつぽつ立っている照明灯の明かりだけが
ワタシの道を照らす。
携帯を取り出し、数件しか登録されていないアドレス帖を開く。
くるくる回る親しい人たちの名前。
くるくる回り続ける親しい人たちの名前。
ボタンを押していた指を離す。
携帯のバックライトが、ぼんやり淋しく光っていた。
どこにもかけたりしない。
誰にもすがったりしない。
お荷物になるのはイヤ。
依存するのはイヤ。
弱い自分はイヤ。
だけどひとりは…もっとイヤ。
矛盾という鎖がからみついて苦しい。
淋しいのはアナタがいないから。
淋しいのはアナタに逢えないから。
淋しいのはアナタのぬくもりがないから。
淋しいのは、淋しいのは、いつだって……。
ぬくもりが欲しい。
ワタシがここに生きている事をワタシに教えて?
ワタシがここに生きていてもいいって事をワタシに教えて?
ワタシがこの世界に必要だって事をワタシに証明して?
お願い、早く。
ワタシがワタシを、殺してしまう前に……。
御紹介
名前:
異空 千夜呼
生誕:
1991/11/11
過去録