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「珍しいな千夜、読書かい?」
「わー!見ちゃらめーーっ!」
「なしてそんな慌てるんだべさ、ってまさかエロ本……。」
「師匠とイッショにしないでくらさいっ。」

結局みられちゃいました、バレンタイン特集の雑誌。
うーうー、鷹栖さんにもあげるからヒミツだったのに。

師匠は普通にチョコで喜んでくれるけど
鷹栖さんは甘いものあんまりだから、悩みます。

ちゃこが食べたいって言ってた生キャラメル。
鷹栖さんが故郷の北海道のオトモダチに頼んで送ってもらって
こないだイッショに食べた時、男前がくずれてました。
それ以来、キャラメル見せたら眉間にシワよせまス…。
38歳自衛官の欲しいものってなんでしょか、ちゃこ分かりません。

「鷹栖さんは何いいれすか?」
「なんもだ。おめーが家に居てくれれば。」
「そんなサラッと口説かれると、ちゃこどうしていいか…。」
「おめー、ここ出て行く気だったしょや。」

いつもみたいにツッコミで返されるはずのボケ。
鷹栖さんは新聞に目を落としたまま、核心を突いてきました。

「婚約者も戻ってきたし、前のアパートに戻る、か。」

そう、あの頃と同じ。
あの頃ちゃこは、ベルメゾン鎌倉で慶おにぃちゃんと暮らしてた。
ひとりぽっち、ふたりぽっちで。
そんな生活に、不満なんてなかった、寂しくなんてなかった。
だって傍に、たとえスケルトンでも、慶おにぃちゃんがいたから…。

「前と状況はイッショに戻ったし、いつまでも鷹栖さんの
 お世話になるわけにはいけまセンし。」
「なして。」
「…だって、ちゃこは鷹栖さんの…娘でもない、し。」

言ってて哀しくなってきました。
そう、鷹栖さんは、こりすちゃん先輩のパパで、ちゃこのパパじゃない。
ちゃこはただの居候です。

「薄情モン。」
「…え?」
「そうかそうか、おめーは俺を見捨てて一人暮らしして
 あまつさえ、また虎と半同棲状態みたいな事するんだな。」
「え、えぇ?」
「酷い女だにゃーもう俺は明日から寂しさのあまり家に閉じこもって
 毎日泣いて暮らすしかないな。」
「ちょっ、な、何でそんなことになるでスかっ?!」
「それが嫌ならここに居なや、さぁどうする千夜ー?」
「むぎゅぐぐぐぐ!」

鷹栖さんの大きな手で両ほっぺをぎゅーぎゅーされました。
こ、これは脅しです、キョーハクれすっ!

「ぅー、わかりました。」
「よーしえらいぞ、千夜はいい子だよーしよしよし。」


また、鷹栖さんの罠にまんまとはめられた気しまス。
でも…あったかい手につつまれて、ちゃこはシアワセ。
とってもとっても…。




あ、鷹栖さんと師匠以外にバレンタインあげるヒトはナイショ!
ホントはあげたいヒトいーっぱいらけど…お財布の中が残念なのでス。




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御紹介
名前:
異空 千夜呼
生誕:
1991/11/11
御言葉
[09/19 BlackMan]
[09/02 香住]
[08/27 健斗]
[08/03 あー]
[08/01 香住]

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